大腿骨頸部骨折 術後後遺症について解説

大腿骨頸部骨折術後後遺症とリハビリ・予防法|生活の質を取り戻すために

はじめに

大腿骨頸部骨折は高齢者に多い代表的な骨折で、転倒や骨粗鬆症によって発生します。骨折後は多くの場合、人工骨頭置換術や骨接合術などの手術が行われます。しかし、手術によって骨が固定されても、その後のリハビリや生活環境整備が十分でないと 後遺症 が残ることがあります。

後遺症は日常生活動作(ADL)や歩行能力に直結し、場合によっては介護が必要になる大きな要因となります。本記事では、大腿骨頸部骨折術後に起こりやすい後遺症と、その改善・予防のためのアプローチについて詳しく解説します。


大腿骨頸部骨折術後に起こりやすい後遺症

1. 歩行障害

手術後は長期間の安静や筋力低下により、歩行が不安定になります。特に大腿四頭筋や殿筋群の筋力が落ちると、転倒リスクが高まり「骨折の再発」につながる恐れがあります。

2. 股関節の可動域制限

人工骨頭置換術を行った場合、股関節の動きが制限されることがあります。特に屈曲や内旋動作は脱臼のリスクが高いため注意が必要です。この制限が長期化すると「正座ができない」「靴下が履きにくい」など日常生活に支障をきたします。

3. 慢性的な痛み

術後に骨癒合が遅れたり、筋肉や靭帯の緊張が続くことで股関節周囲に痛みが残ることがあります。さらに腰や膝など他の部位に負担がかかり、二次的な痛みを引き起こすこともあります。

4. 下肢の長さの不一致(脚長差)

人工骨頭置換術後に脚の長さが微妙に変わることがあります。脚長差は骨盤や腰椎に影響を与え、腰痛や姿勢不良を招きやすくなります。

5. 筋力低下とサルコペニア

高齢者では術後の安静期間が長いと筋肉量が急速に減少します。これにより「立ち上がり動作の困難」「転倒リスクの増加」「要介護状態の進行」が生じやすくなります。

6. 精神的な後遺症(うつ・認知症の進行)

活動性の低下は身体だけでなく精神面にも影響します。「また転ぶのではないか」という恐怖から外出を控え、社会的孤立やうつ状態に陥るケースも少なくありません。


後遺症が生活に与える影響

大腿骨頸部骨折後の後遺症は、単なる運動機能の問題にとどまらず、以下のような影響を及ぼします。

  • 自立歩行ができず介護が必要になる
  • 趣味や外出が制限され生活の質(QOL)が低下
  • 認知症のリスクが高まる
  • 家族の介護負担や医療費・介護費の増大

厚生労働省の統計によると、要介護認定の原因の第2位が「骨折・転倒」であり、その大部分を大腿骨頸部骨折が占めています。つまり、術後の後遺症対策は 介護予防 に直結する重要なテーマなのです。


後遺症を予防・改善するためのリハビリ

1. 早期離床とリハビリ開始

術後はできるだけ早く離床し、リハビリを始めることが推奨されています。ベッド上での足の運動、車椅子移乗、歩行器を使った歩行練習などを段階的に行うことで、筋力低下や関節拘縮を防ぎます。

2. 筋力トレーニング

  • 大腿四頭筋(太ももの前の筋肉):椅子からの立ち上がりを繰り返す練習
  • 中殿筋(股関節の外側の筋肉):横向きで足を持ち上げる運動
  • 下腿三頭筋(ふくらはぎ):かかと上げ運動

これらを継続することで、歩行の安定性が向上します。

3. バランストレーニング

平衡感覚の低下は転倒につながります。片脚立ちや段差昇降、バランスボードを使った運動は有効です。

4. 可動域訓練

股関節を安全に動かす範囲でストレッチを行い、関節の柔軟性を維持します。理学療法士の指導のもとで実施することが大切です。

5. 歩行補助具の適切な使用

杖や歩行器を正しく使うことで転倒を防ぎ、安心して歩行できる環境を整えます。


在宅でできるセルフケアと整体の活用

手術後のリハビリは病院だけでなく、在宅での継続が非常に重要です。

自宅でできる工夫

  • 段差をなくし転倒しにくい環境に整える
  • 椅子やベッドの高さを調整し、立ち座りを楽にする
  • 足腰に負担をかけない運動を毎日継続する

整体・リハビリ専門院の役割

理学療法士や整体師による施術は、筋肉や関節の柔軟性を高め、痛みの緩和や歩行機能改善に役立ちます。特に以下のようなニーズに応えられます。

  • 術後の股関節周囲の硬さや筋緊張をほぐす
  • 姿勢や骨盤の歪みを整え、脚長差や腰痛を軽減する
  • 再発予防のための運動指導

当院「シトラスほぐし家整体院」でも、術後の方に合わせたリハビリ整体を行っています。医療機関でのリハビリ終了後も、継続的に体をケアすることで 再骨折の予防と生活の質向上 をサポートしています。


後遺症を抱えたまま放置するとどうなるか

後遺症を「年齢のせい」として放置すると、次のような悪循環に陥りやすいです。

  1. 歩行障害 → 外出減少 → 筋力低下
  2. 筋力低下 → 転倒リスク増加 → 再骨折
  3. 活動性低下 → 認知症やうつのリスク上昇

つまり、術後の後遺症に早めに対策することが 健康寿命の延伸 につながります。


まとめ

大腿骨頸部骨折は高齢者の自立を大きく左右する重大な骨折です。手術後は後遺症として「歩行障害」「関節可動域制限」「慢性痛」「脚長差」「筋力低下」「精神的影響」などが残ることがあります。

しかし、適切なリハビリや整体のサポート、在宅でのセルフケアを継続することで、後遺症を最小限に抑え、再び元気な生活を送ることは可能です。

もし現在、術後の不安や後遺症でお悩みの方は、ぜひ専門家に相談してください。当院「シトラスほぐし家整体院」では、理学療法士資格を持つ代表が一人ひとりに合わせた施術と運動指導を行っています。

術後のリハビリは「退院後が本番」です。
大切な体を守るために、今できる一歩を踏み出してみましょう。

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シトラス ほぐし家 整体院/関節痛・肩こり・腰痛・膝の痛み改善サポート

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