関節可動域トレーニング(ROMトレーニング)|理学療法士が解説する基礎知識・種類・安全な進め方
関節の動きが硬くなり、日常生活の動作で負担を感じる方は多くいます。長時間のスマホ・デスクワーク、運動不足、姿勢の乱れ、年齢による変化…これらはすべて関節の可動域を狭くする要因です。
そんな中で注目されているのが 関節可動域トレーニング(ROMトレーニング) です。理学療法の現場でも用いられ、関節の動きに制限が出ないようにするための基本的なアプローチのひとつとされています。

Contents
- 1 1|関節可動域トレーニング(ROMトレーニング)とは?
- 2 2|関節の可動域が狭くなる原因
- 3 3|関節可動域トレーニングの種類
- 4 (1)他動運動(PROM)
- 5 (2)自動介助運動(AAROM)
- 6 (3)自動運動(AROM)
- 7 4|関節可動域トレーニングのメリット
- 8 5|関節可動域が特に狭くなりやすい部位とトレーニング例
- 9 (1)肩関節
- 10 (2)股関節
- 11 (3)膝関節
- 12 (4)足首(足関節)
- 13 6|関節可動域トレーニングの注意点
- 14 7|整体院でサポートできること
- 15 8|関節可動域トレーニングはどんな人に向いている?
- 16 9|まとめ|関節可動域トレーニングで「動きやすい身体」を作る土台に
1|関節可動域トレーニング(ROMトレーニング)とは?
関節可動域(Range Of Motion / ROM)とは、関節が動く範囲のことを指します。
例)
- 肩 → 外に開く・上に上げる・ねじるなど多方向に動く
- 膝 → 曲げる・伸ばす
- 股関節 → 曲げる・伸ばす・開く・閉じる・ねじる
この“動く範囲”が何らかの理由で狭くなると、日常生活での負担が増えます。
靴下を履く、腕を上げる、しゃがむなどの動作がスムーズに行いにくくなることもあります。
関節可動域トレーニングとは、関節が本来持つ動きを保つための基本的な運動方法です。
■関節可動域トレーニングの目的
- 関節の動く範囲を維持する
- 動きの硬さによる不快感を減らす
- 関節の動きをスムーズにする
- 筋肉や靭帯など周囲組織の柔軟性をサポートする
- 姿勢の崩れによる負担を減らす
現代ではデスクワークやスマホ姿勢により、肩・首・股関節などの可動域が狭い人が増えているため、多くの方に役立つアプローチといえます。
2|関節の可動域が狭くなる原因
関節の動きが制限される背景には、以下のような要因があります。
(1)筋肉のこわばり・緊張
同じ姿勢が続くと、筋肉が伸び縮みする機会が減り、硬さが出ます。
特に
- スマホ姿勢 → 首・肩甲骨まわり
- デスクワーク → 背中・腰
- 車移動が多い → 股関節まわり
は硬くなりやすい部位です。
(2)関節包や靭帯の柔軟性低下
関節を包む「関節包」や靭帯は、動かさない時間が長いほど硬くなる傾向があります。
例)
- 腕を上げる動作が苦手
- 膝が伸びにくい
- 股関節の開きが硬い
このような硬さは、筋肉より深い組織が関係している場合もあります。
(3)姿勢の癖による負担
猫背・反り腰・足を組むクセなどは、特定の関節の負担を強めます。
(4)年齢に伴う変化
年齢を重ねると筋肉量が低下し、動かしづらさを感じることがあります。
(5)日常生活での活動量不足
現代人に圧倒的に多い原因です。
「歩かない」「座り時間が長い」ことで関節を動かす機会が減ります。

3|関節可動域トレーニングの種類
ROMトレーニングには3つの基本形があります。
(1)他動運動(PROM)
自分では力を入れず、他者が動かす運動です。
理学療法士が行う施術や、整体院での関節調整でも用いられます。
他動運動の例
- 肩の関節をゆっくり回す
- 膝を曲げ伸ばしする
- 股関節を外に開く・閉じる
特徴
- 力を抜いた状態で関節を動かせる
- 深部にある関節包にもアプローチしやすい
- 可動域の制限が強い人にも使える
施術を受けながら行うことで、硬さが強い部分に対応しやすくなります。
(2)自動介助運動(AAROM)
自分の力+一部補助を使いながら動かす運動です。
ストレッチポールやタオルを使い、動かしたい方向にサポートを入れる場面で使われます。
例
- タオルで腕を補助しながら肩を上げる
- 手すりにつかまりながら膝をゆっくり曲げる
特徴
- 負担を軽くしつつ、しっかり動かすことができる
- ケガ後や筋力が弱い人に適している
(3)自動運動(AROM)
自分の力で関節を動かすトレーニングです。
例
- 肩を大きく回す
- 股関節を屈伸する
- 首を左右にゆっくり倒す
特徴
- 筋肉を動かしながら可動域を広げやすい
- 普段の生活で取り入れやすい
- 動作の癖が整いやすい
関節の動きだけでなく、筋肉バランスの調整にも役立つアプローチです。
4|関節可動域トレーニングのメリット
① 関節の動きを維持しやすくなる
動かさない時間が続くと、関節や筋肉は硬くなります。
ROMトレーニングはその硬さを日常的にケアする役割を持ちます。
② 姿勢の乱れによる負担を減らす
肩・股関節・背骨の動きが硬いと、猫背や反り腰など、姿勢にも影響が出やすいです。
可動域トレーニングで柔軟性をサポートすることで、姿勢負担を軽くできます。
③ 体の使い方がスムーズになる
関節がスムーズに動くと、歩く・しゃがむ・腕を使うなどの動作が自然に行いやすくなります。
④ スポーツや趣味のパフォーマンスの土台づくりになる
関節の動きが硬いと、運動時の可動性や体の連動がスムーズに働きにくいことがあります。
ROMトレーニングはパフォーマンスの土台作りとしても活用されます。
5|関節可動域が特に狭くなりやすい部位とトレーニング例
ここでは日常生活で硬くなりやすい関節と、簡単にできるROMエクササイズを紹介します。
(1)肩関節
代表的な硬さの症状
- 腕が上がりにくい
- 背中に手を回しにくい
- 肩甲骨の動きが悪い
自宅でできるROM
① 肩回し
② タオルを使った腕の補助上げ
③ 壁に添わせて腕を上げるスライド運動
(2)股関節
代表的な硬さの症状
- 足が開きにくい
- 前屈が苦手
- 歩幅が狭い
自宅でできるROM
① 仰向けでの股関節曲げ伸ばし
② 足を開く・閉じるゆっくり運動
③ お尻の奥(梨状筋周囲)のゆるやかな動き
(3)膝関節
特徴
- 曲げ伸ばしの角度が生活に直結
- 踏ん張りや立ち上がりに影響
自宅でできるROM
① 椅子に座って膝を伸ばす
② 膝を抱え込むように曲げる
③ タオルを使った自動介助運動
(4)足首(足関節)
特徴
- 歩行や立ち姿勢に影響
- 反り腰や膝の動きのクセにもつながることがある
自宅でできるROM
① つま先を上下に動かす
② 足首の円運動
③ 壁ドリルでのアキレス腱周囲の可動域運動
6|関節可動域トレーニングの注意点
ROMトレーニングは安全性が高い運動ですが、以下の点には注意が必要です。
■① 痛みを無理に我慢しない
「痛いけど頑張れば動く」というやり方はかえって硬さにつながることがあります。
■② 呼吸を止めない
息を止めると筋肉が緊張し、関節が動きにくくなります。
■③ 反動をつけて動かさない
反動は深部の組織に負担がかかりやすく、安全性が下がります。
■④ 継続が重要
可動域は1回では大きく変わりにくく、毎日の積み重ねが大切です。
7|整体院でサポートできること
関節可動域トレーニングは自宅でもできますが、整体院での専門的ケアには以下のメリットがあります。
(1)深部の関節包・靭帯の硬さに対応しやすい(他動運動)
自分では届かない深部の硬さは、施術者による他動運動で対応しやすくなります。
(2)関節だけでなく、筋膜や姿勢のクセもセットで見られる
関節の硬さは、筋肉のアンバランスや姿勢とも関係しています。
整体院では
- どの筋肉が張っているか
- 姿勢のどこに負担があるか
- どんな動きが苦手か
などを総合的にチェックできます。
(3)セルフケアのやり方を個人に合わせられる
関節の硬さの理由は人によって違うため、個別に合ったセルフROMを提案できます。
(4)継続しやすい環境づくりができる
ひとりでは継続が難しい方も、整体院で定期的にチェックしながら進めることで習慣化しやすくなります。
8|関節可動域トレーニングはどんな人に向いている?
- デスクワークが長時間続く
- 肩・首・腰・股関節が硬い
- 歩くと足首まわりに違和感が出やすい
- 猫背や反り腰になりやすい
- スポーツで動きの硬さを感じる
- 年齢的に柔軟性が気になってきた
このような方には特に役立つアプローチです。
9|まとめ|関節可動域トレーニングで「動きやすい身体」を作る土台に
関節の可動域は、日常生活のすべての動作につながっています。
硬くなってから気づくことが多いため、日頃から少しずつ関節を動かしておくことが大切です。
関節可動域トレーニングは、体の動きをスムーズにするための最も基本的なケアであり、誰でも取り入れられるシンプルな方法です。
整体院の施術と、自宅でのセルフトレーニングを組み合わせることで、より体が動かしやすい環境を整えていくことができます。
アクセス・お問い合わせ
シトラス ほぐし家 整体院/関節痛・肩こり・腰痛・膝の痛み改善サポート
住所:東京都羽村市小作台3-13-7
電話:090-8106-9955
営業時間:9:00〜17:00
定休日:火・日曜日
アクセス:JR青梅線小作駅から徒歩5分/無料駐車場あり
公式サイト:https://www.citrus-hogushi.jp
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