COPD(慢性閉塞性肺疾患)の基礎知識
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COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは?

― 息切れ・痰・咳で悩む方に必要な“呼吸指導”の重要性
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、喫煙・大気汚染・職業性粉じんなどを背景に肺の気流障害が進み、
「息がしにくい」「呼吸が浅い」「動くと息切れする」「痰が増える」などの症状が続きやすい疾患です。
特に日本では高齢者を中心に罹患者が多く、
“呼吸指導(呼吸リハビリテーション)” への関心が急速に高まっています。
COPDは主に 肺胞や気管支が慢性的に炎症を起こし、空気の出し入れが難しくなる病気 です。
■COPDの主な原因
- 喫煙(最大要因)
- 受動喫煙
- 大気汚染
- 職場の粉じん・ガス
- 遺伝因子(まれ)
特に喫煙は最も強い危険因子で、長年の喫煙歴を持つ方に多くみられます。
■主な症状
- 少し動くと息切れが出やすい
- 咳が続く
- たんが増える
- 呼吸が浅い
- 胸が苦しく感じる
- 疲れやすい
- 胸郭が硬く、呼吸が深く入りにくい
COPDは進行性の疾患ですが、
呼吸法・運動・生活管理によって、呼吸のしやすさを保つことが可能です。
2|COPDで息が苦しくなる理由
COPDでは、以下のような呼吸の負担が起こります。
① 空気を「吸いにくい」より「吐きにくい」
COPDの最大の特徴は 呼気の障害(空気が出ていかない) です。
気道が狭く、炎症が続くため、息を吐ききれず肺に空気が残ります(エアトラッピング)。
② 過膨張(肺がふくらみすぎる)
吐ききれなかった空気が肺の奥に残り、胸郭が広がった状態が続くため、
横隔膜が正常に働きにくくなります。
③ 痰が排出されにくい
痰が溜まると気道がさらに細くなり、息苦しさにつながります。
④ 呼吸筋(横隔膜・肋間筋)の疲労
常に呼吸の負荷が高く、筋肉が疲れやすくなるため息切れが増えます。
こうした理由から、COPD患者には 呼吸の効率を高める指導 が重要です。
3|COPDにおける呼吸指導(呼吸リハビリ)の重要性
呼吸指導は、以下のような効果が期待されます。
- 呼吸の効率が良くなる
- 息切れが減りやすい
- 痰が排出されやすくなる
- 運動時の呼吸が安定しやすい
- 胸郭の柔軟性が高まる
- 日常生活の動作が楽になる
特に 口すぼめ呼吸・腹式呼吸・排痰法(ハッフィング) は、世界中のガイドラインでも推奨される基本的なテクニックです。
4|COPDに有効とされる代表的な呼吸法
① 口すぼめ呼吸(Pursed-lip Breathing)
COPDの代表的な呼吸法で、
呼気(息を吐く)の抵抗を作り、気道の潰れを防ぐ方法 です。
やり方
- 鼻からゆっくり吸う
- ろうそくを吹くように口を細くすぼめ、少しずつ吐く
- 吐く時間は吸う時間より長めに
- 力まないことがポイント
胸が苦しいとき・階段を上るとき・家事の途中などに有効です。
② 腹式呼吸(横隔膜呼吸)
横隔膜をしっかり使い、浅い胸式呼吸を整えるメリットがあります。
やり方
- 片手を胸、片手をお腹に置く
- 鼻から息を吸い、お腹だけがふくらむように意識
- 口すぼめ呼吸でゆっくり吐く
横隔膜を使えない人がCOPDには多いため、最重要の基本練習になります。
③ ペース呼吸(歩行時の呼吸法)
階段や歩行で息切れが出る方に役立ちます。
例
- 2歩で吸う → 4歩で吐く
- 苦しくなる前に呼吸のペースを整える
5|痰を出しやすくする排痰法
① ハッフィング(Huffing)
咳より身体への負担が少なく、痰を気道の奥から手前へ移動させる方法。
やり方
- 息を軽く吸う
- 喉を開いたまま「ハッ」と息を押し出す
- 1〜3回を目安に繰り返す
② ACBT(Active Cycle of Breathing Techniques)
COPDでも広く用いられる排痰法。
構成
- リラックス呼吸
- 胸郭拡張
- ハッフィング
力まない自然な痰の排出をサポートするのが特長です。
6|姿勢と胸郭の動きの改善は不可欠
COPDでは胸郭が硬くなり、呼吸筋が働きにくくなっています。
重要なポイント
- 猫背や巻き肩は息苦しさを増やす
- 肋骨が動くスペースが狭くなる
- 横隔膜が下がりにくくなる
- 胸郭の過膨張(バレルチェスト)も負担に
適切な姿勢調整、胸郭可動域の確保、横隔膜周囲の緩めは呼吸指導に直結します。
7|COPD患者に役立つ自宅での呼吸トレーニング
① 肋骨ストレッチ
胸郭の柔軟性を保つ。
② 口すぼめ呼吸+腹式呼吸のセット
1日5セットが目安。
③ 風船などを使った呼気トレーニング
やりすぎは禁物だが、軽い負荷で呼気の調整に役立つ。
④ 椅子に座った前傾姿勢(トリポジション)
息苦しいときに胸郭を広げやすい姿勢。
8|運動療法との組み合わせが世界的に推奨されている
呼吸法と並んで、COPDでは 運動療法 が非常に重要とされています。
- 歩行トレーニング
- 自転車エルゴメーター
- レジスタンストレーニング
- 低強度の全身運動
運動習慣をつけることで、
「少し動いただけで息が上がる」状態を予防しやすくなります。
9|食事・生活習慣も呼吸に影響する
- 栄養不足は呼吸筋の弱化につながる
- 水分を適度にとると痰が出やすくなる
- 禁煙は必須
- 過労や睡眠不足は呼吸の浅さにつながる
体全体のケアがCOPD症状に直結します。
10|禁忌・注意点
以下に該当するときは専門家へ相談が必要です。
- 発熱・急性感染症
- 呼吸が異常に速い(安静時30回以上)
- いつもより強い胸痛
- めまい・意識が遠のく
- 強い息切れ
- 医師から制限を受けている場合
無理な腹圧や極端なトレーニングは禁物です。
11|専門家に呼吸指導を受けるメリット
整体院・リハビリ専門職による呼吸ケアは、以下の点で大きな意義があります。
- 呼吸パターン(胸式・腹式)の癖を評価
- 横隔膜の動きを手技でサポート
- 肋骨の動きを引き出す
- 過度な努力性呼吸を抑える
- 姿勢調整
- 排痰法の正確な習得
- 個別の生活場面に合わせた指導
特に COPD では「正しい呼吸スキルの習得」がその後の生活の質(QOL)に大きく影響するとされています。
12|まとめ
COPDは息切れ・痰・咳により日常生活に大きな負担がかかる疾患ですが、
呼吸指導(呼吸リハビリ)を取り入れることで、
呼吸のしやすさ・疲れにくさ・姿勢・痰の排出 などに良い変化が期待できます。
特に
- 口すぼめ呼吸
- 腹式呼吸
- ハッフィング
- ACBT
- 姿勢調整
- 胸郭の柔軟性ケア
はCOPDの重要なケアとして世界的に推奨されています。
日々の呼吸と生活習慣を見直し、負担の少ない呼吸が行える状態を整えることが、症状の安定にとって大きな一歩です。
アクセス・お問い合わせ
シトラス ほぐし家 整体院/関節痛・肩こり・腰痛・膝の痛み改善サポート
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